失業保険を受け取っている間に、生活費を補うため単発バイトをする人もいると思います。
ただ、実際に働いた後で気になるのが、「失業認定申告書にはどう書けばいいのか」という点です。
単発で1日だけ働いた場合でも申告は必要なのか、4時間ちょうどなら○と×のどちらなのか、認定日の時点で給料がまだ振り込まれていない場合はどうするのかなど、迷うところがいくつもあります。
記入を間違えるのが怖くて不安になりますよね。ただし、最初からすべてを自分だけで判断する必要はありません。
働いた日、時間、勤務先、給与の支給日を整理したうえで、分からない部分をハローワークに確認すると状況を分けやすくなります。
この記事でわかること
- 単発バイトをした時に申告が必要か
- 4時間以上・4時間未満の記入方法
- 給与がまだ支払われていない時の確認方法
- バイトが失業保険の支給に与える影響
- 申告漏れに気づいた時の対応
単発バイトでも失業認定申告書への記入は必要
雇用保険の基本手当を受給している間に仕事をした場合は、原則として失業認定申告書への記入が必要です。
これは、長期のアルバイトだけに限りません。
- 1日だけの単発バイト
- 日雇いの仕事
- 研修や試用期間中の勤務
- 知人の仕事の手伝い
- 収入が発生する内職
このような働き方も申告の対象になる場合があります。
「単発だから」「雇用保険に入っていないから」「まだ給料を受け取っていないから」という理由だけで、申告が不要とは判断できません。
収入があるかどうかだけではなく、仕事や手伝いをした事実について申告する必要があります。
給付制限期間中に働いた場合も、初回認定日や給付制限終了後の認定日で申告を求められます。
勤務時間や契約内容によって扱いが変わるため、分からない場合は勤務先の説明だけで判断せず、管轄のハローワークで確認した方が安心です。
単発バイトをした日は○と×のどちらを書く?
失業認定申告書には、認定対象期間のカレンダーがあります。
仕事をした日には、原則として1日の労働時間に応じて「○」または「×」を記入します。
| 1日の労働時間 | 申告書の印 | 一般的な扱い |
|---|---|---|
| 4時間以上 | ○ | 就労・就職 |
| 4時間未満 | × | 内職・手伝い |
4時間ちょうど働いた場合は「4時間以上」に含まれるため、一般的には○を記入します。
ただし、勤務時間の数え方や仕事の内容について判断に迷う場合は、自己判断で○や×を決めず、ハローワークに確認してください。
1日4時間以上働いた場合
1日の労働時間が4時間以上の場合は、原則として「就労・就職」に当たり、働いた日のカレンダー欄に○を付けます。
この日は失業状態にある日として認定されないため、基本手当は支給されません。
ただし、単発で4時間以上働いたからといって、残っている給付日数がすぐに消えるとは限りません。
その日に支給されなかった分は、受給期間内であれば、後の認定期間へ繰り越される場合があります。
たとえば、28日間の認定期間中に3日間、4時間以上の単発バイトをした場合、その認定期間では原則として3日分を除いた日数が支給対象になります。
一方で、受給期間満了日そのものが後ろへ延びるわけではありません。満了日が近い人は、給付日数が残っていても受け取れない場合があるため注意が必要です。
1日4時間未満働いた場合
1日の労働時間が4時間未満の場合は、原則として「内職・手伝い」に当たり、働いた日のカレンダー欄に×を付けます。
4時間未満の場合は、その日の基本手当が必ず全額なくなるわけではありません。
収入額や本人の基本手当日額などによって、次のいずれかになる場合があります。
- 基本手当がそのまま支給される
- 一部が減額される
- その日の基本手当が支給されない
減額される金額は一律ではありません。
「時給がいくらまでなら大丈夫」「1日いくらまでなら減額されない」と単純に判断できないため、受給資格者証と予定している仕事の条件を伝え、ハローワークで確認する必要があります。
給与がまだ振り込まれていない時はどうする?
単発バイトでは、働いた日と給与が支払われる日が離れていることがあります。
認定日の時点では給料がまだ振り込まれておらず、正確な金額が分からないケースもあるでしょう。
この場合でも、働いた日そのものを申告しなくてよいわけではありません。
まずは、失業認定申告書のカレンダーに、勤務時間に応じて○または×を記入します。
4時間未満の仕事による収入については、収入を受け取った後の認定日に、収入額や支給日を申告する扱いになる場合があります。
ただし、申告書の書き方や必要な資料はハローワークによって案内が異なる可能性があります。
金額を予想して書いたり、空欄のまま何も伝えず提出したりせず、窓口で次のように聞いてみてください。
○月○日に単発で○時間働きました。認定日の時点では給与がまだ支払われていません。勤務日の印と、収入額・支給日の記入方法を教えていただけますか。
単発バイトをする前後に残しておきたい記録
失業認定申告書を正確に書くためには、バイトの情報を手元に残しておくことが大切です。
単発バイトをしたら、次の内容をメモしておきましょう。
- 働いた日
- 勤務開始時刻と終了時刻
- 1日の労働時間
- 勤務先の会社名
- 仕事内容
- 給与の締め日
- 給与の支給予定日
- 実際に受け取った金額
単発バイトアプリを使った場合は、仕事の募集画面、勤務実績、報酬明細などをすぐに削除せず、スクリーンショットで保存しておくと確認しやすくなります。
雇用契約書や労働条件通知書が発行された場合も保管しておきましょう。
週20時間未満なら失業保険を受け続けられる?
失業保険の受給中にアルバイトをする場合、「週20時間未満」という数字を目にすることが多いと思います。
原則として、週の所定労働時間が20時間以上で、31日以上雇用される見込みがある場合は、雇用保険の加入対象となり、「就職」として扱われる可能性があります。
一方、週20時間未満であっても、働いた日の申告が不要になるわけではありません。
また、20時間ちょうどは「20時間未満」には含まれません。
単発の予定だった仕事が延長されたり、複数回のシフトを頼まれたりすると、当初の契約条件から変わることもあります。
次のような場合は、仕事を始める前または条件が変わった時点でハローワークへ相談しましょう。
- 週20時間前後になる可能性がある
- 契約が更新される可能性がある
- 単発の予定が継続勤務に変わった
- 勤務日数や時間が毎週変わる
- 雇用保険へ加入すると勤務先から言われた
ハローワークへ聞く時に伝えたいこと
ハローワークへ相談する時は、単に「バイトしても大丈夫ですか」と聞くより、契約内容や勤務時間を具体的に伝えた方が確認しやすくなります。
仕事を始める前なら、次のように聞けます。
雇用保険の基本手当を受給中です。○月○日に、1日だけ○時間働く予定です。契約期間は1日で、週の所定労働時間は○時間です。就職扱いになるか、失業認定申告書にはどう記入すればよいか確認したいです。
すでに働いた後なら、次のように伝えましょう。
○月○日に単発バイトで○時間働きました。勤務先は○○で、給与の支給日は○月○日の予定です。失業認定申告書の○と×のどちらに当たるか、収入欄の書き方も確認したいです。
電話で確認した場合は、担当部署、確認した日、案内された内容をメモしておくと安心です。
申告漏れに気づいた時は放置しない
失業認定申告書を提出した後で、「単発バイトを書き忘れていた」と気づくこともあるかもしれません。
その場合は、次の認定日まで何もせず待つのではなく、できるだけ早く管轄のハローワークへ連絡してください。
書き忘れに気づいた時は、事実と異なる説明を加えたり、勤務記録を隠したりせず、そのまま状況を伝えることが大切です。
申告せずに基本手当を受け取った場合、不正受給と判断される可能性があります。
不正受給と判断されると、その後の基本手当が支給されなくなったり、受け取った金額の返還や追加の納付を求められたりする場合があります。
ただし、書き忘れに気づいた段階でどのような手続きが必要になるかは、個別の状況によって変わります。
勤務日、勤務時間、給与額が分かる資料を準備し、早めに相談しましょう。
今できる行動
これから単発バイトをする場合は、まず求人画面や契約書を見て、勤務日、労働時間、契約期間を確認してください。
週20時間前後になる場合や、継続勤務へ変わる可能性がある場合は、応募前または就業前にハローワークへ相談します。
仕事が終わったら、その日のうちに勤務時間をメモし、報酬明細や勤務実績の画面を保存しておきましょう。
認定日が近づいてから記憶を頼りに書こうとすると、日付や勤務時間が分からなくなりやすいため、働くたびに記録しておく方が安心です。
失業認定日の持ち物や当日の流れが不安な場合は、失業認定日に何を持って行く?初回前に見る書類と遅れそうな時の確認先も参考にしてください。
単発ではなく、週20時間以上の仕事や長期の仕事が決まった場合は、基本手当ではなく再就職手当の対象になる可能性もあります。
その場合は、早く再就職すると失業保険はどうなる?再就職手当の条件・金額・申請期限で確認できます。
まとめ
失業保険の受給中に単発バイトをした場合は、1日だけであっても失業認定申告書への記入が必要になる場合があります。
原則として、1日4時間以上なら○、4時間未満なら×を勤務日に記入します。
4時間以上働いた日は基本手当が支給されず、受給期間内であれば後へ繰り越される場合があります。4時間未満の場合は、収入額などによって減額や不支給になる可能性があります。
給与がまだ振り込まれていない時も、勤務した事実まで申告しなくてよいわけではありません。
自分で金額や扱いを決めつけず、勤務日、時間、契約期間、支給予定日を整理してハローワークへ確認しましょう。
申告書の書き方に迷っても、すぐに不正受給になると決めつけて不安になりすぎる必要はありません。自分を責めすぎず、確認できることから順番に整理してみてください。

