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早く再就職すると失業保険はどうなる?再就職手当の条件・金額・申請期限

仕事のお金・手続き

失業保険の手続きをした後、思っていたより早く次の仕事が決まると、「残っている分は受け取れなくなるの?」と気になりますよね。

せっかく受給できる状態になったのだから、給付が終わるまで就職しない方が得なのでは、と迷う人もいるかもしれません。

しかし、一定の日数を残した状態で安定した仕事に就くと、再就職手当の対象になる可能性があります。

再就職手当は、会社から支給される入社祝い金ではありません。雇用保険の受給資格がある人の早期就職を後押しするために、ハローワークを通して支給される給付です。

早く仕事が決まったからといって自動的にもらえるわけではないため、入社日が決まった段階で手続きと対象条件を確認することが大切です。

この記事でわかること

  • 再就職すると残っている失業保険がどうなるか
  • 再就職手当の対象になりそうか確認する方法
  • 受け取れる金額のおおまかな計算方法
  • 派遣・契約社員・パートとして就職する場合の考え方
  • 仕事が決まってから申請するまでの流れ

失業保険を受給中に仕事が決まったらどうなる?

入社後も基本手当が続くわけではない

雇用保険の基本手当は、働ける状態で仕事を探しているものの、まだ職業に就いていない人を支えるための給付です。

そのため、再就職して勤務を始めた後も、それまでと同じように基本手当が支給され続けるわけではありません。

一方で、基本手当を受け取れる日数が一定以上残っていれば、その残日数をもとに計算した再就職手当を受け取れる場合があります。

「早く就職すると残りが全部なくなる」とは限りません。
基本手当として毎回受け取る方法から、再就職手当として一部をまとめて受け取る形に変わる可能性があります。

全員が同じ金額を受け取れる制度ではない

再就職手当の金額は、基本手当の残り日数や基本手当日額によって変わります。

また、残日数だけ足りていればよいわけではありません。入社した時期、求人を紹介した場所、前の会社と新しい会社の関係、雇用契約の期間なども確認されます。

似た状況に見えても判断が異なることがあるため、会社や知人から聞いた話だけで決めず、受給資格者証を持ってハローワークへ確認した方が安心です。

最初に雇用保険受給資格者証を確認する

残っている日数が重要になる

再就職手当を考えるときは、まず雇用保険受給資格者証を手元に用意しましょう。

確認したいのは、最初に決められた所定給付日数と、就職する時点で残っている支給日数です。

再就職手当の対象になるには、基本手当の支給残日数が、所定給付日数の3分の1を下回っていないことが条件です。

所定給付日数が90日の人なら、30日以上残っているかどうかが一つの目安です。ただし、実際に何日残っていると扱われるかは、就職日前日までの認定状況などによって決まります。

失業保険の手続き前に就職が決まった場合は注意する

退職してすぐに次の会社が決まり、基本手当の受給手続きをしていない場合は、再就職手当も受け取れない可能性があります。

また、ハローワークで受給資格を決定してもらう前から採用が決まっていた会社へ入社した場合も、再就職手当の対象にはならないとされています。

退職後に仕事が決まりそうな場合でも、雇用保険の手続きを後回しにしないことが大切です。

再就職手当の対象になるか確認したいこと

就職した時期と応募経路

基本手当の受給手続きをすると、最初に7日間の待期があります。再就職手当の対象になるには、この待期が終わった後に働き始める必要があります。

自己都合退職などによって給付制限を受けている人は、待期終了後の最初の1か月に就職する場合、応募経路にも注意が必要です。

この期間中は、ハローワークまたは許可・届け出のある職業紹介事業者から紹介された求人への就職であることが求められます。

求人サイトから自分で応募した、企業へ直接申し込んだ、知人の紹介で就職したといった場合は、入社時期によって扱いが変わる可能性があります。

給付制限中に就職する場合は、応募した日ではなく、待期が終わった日、入社日、求人の紹介元をセットで伝えてハローワークへ確認しましょう。

長く働く見込みがあるか

再就職手当は、短期間だけ働く予定の仕事ではなく、継続して働ける見込みのある就職が対象です。

目安となるのは、1年を超えて勤務する可能性が認められるかどうかです。

無期雇用の正社員でなければならないわけではありません。有期契約でも、契約更新の予定や過去の更新状況などから、1年を超えて働く見込みがあると判断される場合があります。

求人票に「長期」と書かれているだけでは分からないため、労働条件通知書や雇用契約書で次の内容を確認してください。

  • 最初の契約期間
  • 契約を更新する可能性
  • 更新回数や通算契約期間の上限
  • 週の所定労働時間
  • 雇用保険へ加入する予定

前の勤務先との関係

退職前に働いていた会社へ再び雇用された場合は、再就職手当の対象にならない可能性があります。

会社名が異なっていても、資本や人事などの面で前の会社と密接なつながりがある場合は、同様に確認が必要です。

前職が派遣だった人は、実際に勤務していた派遣先だけでなく、雇用契約を結んでいた派遣元会社を基準に考えます。

別の派遣先で働く場合でも、以前と同じ派遣会社から就業するなら、再雇用に当たるかハローワークへ確認しましょう。

過去に同じ種類の手当を受けていないか

以前にも再就職手当などを受けたことがある人は、その時期も確認されます。

今回の就職日からさかのぼった3年間に、再就職手当または常用就職支度手当を受給している場合は、今回の支給対象にならない可能性があります。

過去の受給時期が分からないときは、自分で判断せずハローワークへ問い合わせてください。

再就職手当はいくらくらいになる?

残日数により給付率が変わる

再就職手当の金額は、基本手当日額、就職時の支給残日数、給付率を使って計算します。

所定給付日数の3分の2以上を残して就職した場合は、残日数に対して70%の給付率が使われます。

残日数が3分の1以上3分の2未満の場合は、給付率が60%になります。

  • 3分の2以上残っている場合:基本手当日額×支給残日数×70%
  • 3分の1以上残っている場合:基本手当日額×支給残日数×60%

たとえば基本手当日額が6,000円で、支給残日数が60日、所定給付日数が90日だったとします。

60日は90日の3分の2に当たるため、計算上の金額は次のようになります。

6,000円×60日×70%=252,000円

同じ基本手当日額で、残日数が45日なら、計算は次のとおりです。

6,000円×45日×60%=162,000円

ただし、再就職手当の計算に使用できる基本手当日額には上限があります。上限額は改定されることがあるため、受給資格者証に書かれた日額をそのまま使えない場合もあります。

失業保険を最後まで受け取る場合と単純比較しない

再就職手当は、残っている基本手当を全額支給するものではありません。そのため、手当の金額だけを見ると少なく感じることがあります。

ただし、再就職すれば勤務先から給料を受け取れます。健康保険や厚生年金に加入できる場合は、生活の安定にもつながります。

反対に、再就職手当を多く受け取ることだけを優先し、仕事内容や勤務条件を十分に見ずに入社すると、仕事を続けるのが難しくなることもあります。

手当の金額だけではなく、給料、勤務時間、通勤、契約期間、長く続けられそうかを含めて判断しましょう。

派遣・契約社員・パートも対象になる?

正社員かどうかだけでは判断されない

再就職手当は、正社員として採用された人だけの制度ではありません。

派遣社員、契約社員、パートでも、雇用保険へ加入する働き方であり、1年を超えて雇用される見込みがあるなど、必要な条件を満たせば対象になる可能性があります。

一方で、雇用期間が数週間だけの仕事や、契約更新の予定がない仕事では、安定した就職と認められないことがあります。

「パートだから無理」「派遣なら必ず対象」と雇用形態だけで決めつけず、契約内容を見てもらうことが大切です。

派遣の場合は派遣元へ確認する

派遣で再就職する場合は、派遣先ではなく派遣元会社と雇用契約を結びます。

派遣会社へは、次のように確認するとよいでしょう。

「再就職手当の申請を検討しています。今回の契約期間と更新予定、雇用保険の加入日について確認させてください」

契約更新が予定されていても、最終的な支給可否を派遣会社が決めるわけではありません。雇用条件が分かる書類を用意し、ハローワークで確認しましょう。

仕事が決まってから申請するまでの流れ

入社日が決まったらハローワークへ伝える

再就職先が決まったら、次の失業認定日まで黙って待つのではなく、早めに管轄のハローワークへ連絡してください。

入社日が次の認定日より後なら、通常はその認定日に就職が決まったことを申告します。

入社日が認定日より前なら、原則として就職日の前日に申告手続きを行います。前日が土日祝日などの閉庁日に当たる場合は、その前の開庁日を案内されることがあります。

個別の状況で手続き日が変わることがあるため、電話では次のように伝えると分かりやすいです。

「雇用保険の基本手当を受給中ですが、〇月〇日から働くことになりました。就職の申告日と、再就職手当に必要な書類を教えてください」

勤務先に必要箇所を記入してもらう

再就職手当の申請書には、再就職先の会社が証明する欄があります。

申請書を渡すときは、次のように依頼できます。

「ハローワークへ再就職手当を申請するため、こちらの事業主記入欄へのご記入をお願いできますでしょうか。提出時期も確認したいため、返却予定日を教えていただけると助かります」

会社の担当部署が分からない場合は、直属の上司ではなく、人事や総務、給与手続きを担当する部署へ確認するとスムーズです。

書類は早めに提出する

再就職手当の申請は、通常、就職日の翌日から1か月以内を目安に案内されます。

勤務先の証明に時間がかかる場合もあるため、申請書を受け取ったら早めに会社へ渡しましょう。

1か月を過ぎた場合でも、一定の時効期間内で申請できる場合があります。ただし、書類の確認に時間がかかることもあるため、期限を過ぎたことに気づいた時点でハローワークへ相談してください。

再就職手当について聞くときに用意したい情報

ハローワークへ問い合わせる前に、次の情報をまとめておくと相談しやすくなります。

  • 勤務を始める予定日
  • 正社員・派遣・契約社員・パートなどの雇用形態
  • 契約期間と更新予定
  • 1週間の所定労働時間
  • 雇用保険へ加入する予定日
  • 求人を見つけた場所や紹介を受けた事業者
  • 前職の会社と再就職先との関係
  • 雇用保険受給資格者証に記載された内容

契約社員やパートの場合は、次のように聞くと状況を伝えやすくなります。

「〇月〇日から契約社員として働く予定です。最初の契約は6か月で、更新の可能性があると説明されています。再就職手当の対象になりそうか、確認に必要な書類を教えてください」

個別の支給判断は、雇用契約や受給状況を確認したうえでハローワークが行います。会社の説明だけで判断せず、正式な窓口で確認しましょう。

まとめ

失業保険の受給中に就職すると、入社後も基本手当がそのまま支給され続けるわけではありません。

ただし、基本手当の支給日数が所定給付日数の3分の1以上残っており、継続して働く見込みがあるなどの条件を満たせば、再就職手当を受け取れる可能性があります。

金額は、基本手当日額と残日数、60%または70%の給付率を使って計算します。

仕事が決まったら、入社日、応募経路、契約期間、雇用保険への加入予定を整理し、できるだけ入社前にハローワークへ連絡しましょう。

失業保険を受け取るまでの流れを確認したい方は、失業保険はいつ受け取れる?雇用保険の基本手当の流れと貯金の目安も参考にしてください。

離職票や健康保険など、退職後に必要な手続きをまとめて確認したい方は、次の仕事が決まってないまま退職したら何をする?必要書類と手続き一覧で整理できます。

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